ワキガ(腋臭症)について
ワキガ(腋臭症)とは、脇の下のくぼみ(腋窩/えきか)から特有の臭いを放つ状態です。
この臭いは、アポクリン腺から分泌される汗に含まれるタンパク質や脂質が菌に分解されることで発生します。
ワキガは遺伝の影響を受けやすく、親がワキガの場合、子どももワキガ体質である可能性が高いです。
ただし、ワキガの臭いが続くと「嗅覚適応」により本人は気づきにくくなり、周囲だけが感じることもあります。
ワキガの原因
ワキガの主な原因は、アポクリン腺から分泌される汗と皮膚常在菌の分解作用です。
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺は体温調整や緊張時に無臭のサラサラした汗を分泌します。多汗症の原因にはなりますが、ワキガとは無関係です。
対してアポクリン腺の汗は白くベタつき、皮脂と混ざり菌と反応してワキガの原因になります。
また、ワキガの臭いは、食生活や生活習慣によっても強くなります。
- 肉やジャンクフードの食生活
- 飲酒・喫煙
- ストレス
- 過度の洗浄や乾燥
- 汗をかかない生活
肉やジャンクフードは皮脂を増やし、飲酒・喫煙は発汗を促します。ストレスや洗いすぎは汗を増やし、汗をかかないと汗腺が衰え臭いが悪化します。
ワキガの症状は生活習慣の影響も受けるため、適切なケアや治療を行うことが大切です。

ワキガの主な原因は、アポクリン腺から分泌される汗と皮膚常在菌の分解作用です。
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺は体温調整や緊張時に無臭のサラサラした汗を分泌します。多汗症の原因にはなりますが、ワキガとは無関係です。
対してアポクリン腺の汗は白くベタつき、皮脂と混ざり菌と反応してワキガの原因になります。
また、ワキガの臭いは、食生活や生活習慣によっても強くなります。
- 肉やジャンクフードの食生活
- 飲酒・喫煙
- ストレス
- 過度の洗浄や乾燥
- 汗をかかない生活
肉やジャンクフードは皮脂を増やし、飲酒・喫煙は発汗を促します。ストレスや洗いすぎは汗を増やし、汗をかかないと汗腺が衰え臭いが悪化します。
ワキガの症状は生活習慣の影響も受けるため、適切なケアや治療を行うことが大切です。

ワキガの治療法一覧
保険適用の手術療法
保険適用されるワキガの治療法には、「皮弁法(反転剪除法)」と「剪除法」があります。
当院では、このうち皮弁法を採用しています。
皮弁法(反転剪除法)
皮弁法は、脇の下を大きく切開し、皮膚を裏返してアポクリン腺を除去する方法です。
当院では、切開を必要最小限に抑えることで傷跡の軽減に配慮した皮弁法を提供しています。

メリット
- 目視でしっかりと確認できるため、高い効果が期待できる
- 確認がしやすく、剪除法に比べて施術時間が短い
デメリット
- 切開範囲が広いため、傷跡が目立ちやすい
- 術後の腫れや痛みが強く、回復までに時間がかかる
剪除法
剪除法は、皮膚の切開を最小限にして必要な範囲だけめくりアポクリン腺を取り除く方法です。
当院では剪除法は採用しておらず、確実な効果を重視した皮弁法による治療を行っています。

メリット
- 皮弁法よりは傷跡が目立ちにくい
- 回復までの期間が短く、比較的早く日常生活に戻れる
デメリット
- 目視できる範囲が狭く、手術時間が長い
- アポクリン腺を完全に取り除くことが難しく、皮弁法よりも再発のリスクが高い
その他の治療法
保険適用外のワキガの治療法は以下のとおりです。
レーザー治療
皮膚を数mm切開し、レーザーで汗腺を破壊する方法です。傷跡が非常に小さく目立ちにくいですが、切開法に比べると再発リスクが高いです。
吸引シェービング法
皮膚を小さく切開し、特殊な器具でアポクリン腺を削り取る方法です。傷跡が残りにくい反面、高度な技術が求められます。
レーザー治療や吸引シェービング法は、傷跡を最小限にしたい方におすすめです。
ただし保険は適用されず、また、再発のリスクがある、高い技術力が必要など、デメリットもあるため、当院では行っていません。
施術の流れ
術前
-
Step 01術前検査と診断
問診で症状や家族の病歴を確認し、ガーゼテストで脇にガーゼを20分ほどはさんで臭いを確認します。さらに血液検査で健康状態を確認し、ワキガと診断され健康状態に問題がなければ手術を行います。
施術についても詳しく説明するため、疑問や不安なことがあればご相談ください。
施術当日
-
Step 02前処置(腋毛の除去、マーキング)
腋毛を除去したあと、アポクリン腺がある部分にマーキングをします。
-
Step 03局所麻酔
局所麻酔(体の一部に効く麻酔)を行い、痛みを感じにくくします。
-
Step 04切開・アポクリン腺の除去
脇の下をシワに沿って切開したあと皮膚をめくり、医師が目で確認しながらアポクリン腺を丁寧に除去します。
-
Step 05縫合・圧迫固定
切開部分を縫合したあと、皮膚がずれないようにガーゼでしっかりと圧迫、包帯で固定します。
術後の経過とケア
術後の経過期間
術後2日目:包帯をつけたままの状態で過ごします。手術の2〜3日後に受診してドレーン(血を抜く管)を取り除き、再度圧迫固定を行います。
術後4日目(圧迫固定解除):医師の診察後に、圧迫固定を解除します。
術後7日目(抜糸):抜糸を行い患部に問題がなければ、一旦通院は終了です。施術後の過ごし方や疑問、不安などがあればご相談ください。
日常生活の注意点
- シャワー・入浴
- シャワー:当日から可能
入浴:抜糸後から可能
※脇がぬれないように配慮してください。
- 運動制限
- 1カ月程度は控える
- 仕事・家事の制限
- 1日から2日は脇を大きく動かすような作業や脇に負担がかかるような重たいものを運ぶ作業はできません。
- 服装の注意点
- 脇や圧迫固定部位を刺激しないように、締めつけが少なくゆったりとした服を着用してください。
- 車の運転
- 術後数日は脇を固定しているため、運転時に影響が出る可能性があります。安全のため、できるだけ控えてください。
手術のメリット・デメリット
メリット
- アポクリン腺を除去するためワキガの根本的改善が期待できる
- 汗の量が減少し、多汗症の予防にもつながる
- アポクリン腺とともに毛根を取り除くため脱毛効果が期待できる
- 条件を満たせば保険適用で費用負担を抑えられる
これらのメリットにより、ワキガの根本的な改善を目指せます。
デメリット
- 脇のシワに沿って切開するため手術跡が残る
- 炎症や紫外線の影響で色素沈着する可能性がある
- 術後のガーゼ交換や傷口のケアが必要
- 腫れや痛み、内出血などの副作用が現れることがある
- 手術を行う際は、これらのデメリットを理解した上で検討することが大切です。
料金案内
ワキガ
施術名 | 費用 |
---|---|
皮弁法(保険適用時) | (片側)2万円程度 |
保険適用の条件
以下の条件を満たす場合、保険診療が適用されます。
- 医師がワキガ(腋臭症)と診断すること
- 手術が厚生労働省に認められた保険適用の方法で行われること
追加費用の有無について
診察料や麻酔代のほか、術後の薬代や再診料がかかる場合があります。キャンセル料についても事前にご確認ください。
支払い方法
現金・クレジットカードの利用が可能です。詳細は受付にてご確認ください。
よくある質問
手術の痛みはどれくらい?
- 手術中は麻酔をするため、痛みはありません。さらに、当院では痛みを軽減するために麻酔を十分に使うよう心がけております。
麻酔が切れたあとに痛みは現れますが、痛み止めの服用で痛みが軽減するため、強い痛みではありません。 術後の通院頻度は?
- 手術の2〜3日後のドレーン除去と、約1週間後の抜糸をする際に通院していただきます。それ以外にも経過の状態によって、通院の指示をさせていただきます。
日常生活に影響は出る?
- 術後から回復するまでの間、痛みや内出血、皮膚の引き連れなどさまざまな症状が現れます。また術後数日は圧迫固定しているため、腕を動かしたり重いものを持ったりできないなどの制限もあります。
両脇同時だと日常生活に大きな支障が出るので、当院では片脇ずつ手術を行っております。 ワキガ治療の効果はどれくらい続くの?
- 汗を出すアポクリン腺を取り除くため、半永久的な効果が期待できます。
再発することはある?
- 再発することはあります。また残存することもあります。
再度臭いを感じるのは以下のような理由からです。
・手術でアポクリン腺を取りきれなかった
・胸など、脇以外のアポクリン腺から臭いを発している
ただし手術によってアポクリン腺の量は減っているため、元の臭いより感じにくくなっています。
また、成長期によってアポクリン腺が再生、増加し臭いが再発することもあります。成人前にワキガ治療を行う際は、成長期による再発のリスクを考慮して受けてください。
まとめ
ワキガの治療法はさまざまですが、確実な効果を求めるなら皮弁法がおすすめです。ただし切開を伴うため、医師の技術力が重要です。
当院では、経験豊富な医師がカウンセリングからアフターケアまで丁寧に対応し、傷跡を最小限に抑えた施術を提供しています。
さらに、術前の準備をしっかり行うことで、手術の負担を軽減し、スムーズな回復が期待できます。
ワキガの根本治療をお考えの方は、ぜひご相談ください。